
INTERVIEW #3

一二三庵(ひふみあん)
“伝えていきたい、真空保存という選択”
東京・神楽坂に佇む日本料理教室「一二三庵(ひふみあん)」。店主の粟飯原崇光さんは、ミシュランガイド東京で7年連続で星を獲得した経歴を持つ料理人です。料理の技術はもちろん、伝統的な日本の食文化や道具の扱い方、生産者の方々への感謝といった「食を取り巻く背景」にも目を向け、和食の本質を丁寧に生徒の皆さんへ伝えています。今回はそんな粟飯原さんに、OoBLE導入の背景と料理への想いを伺いました。

試行錯誤の日々、たどり着いたOoBLE
OoBLEを知ったのは、SNSの広告でした。その頃、お米の鮮度をどう保つかという課題にずっと向き合っていたんです。うちでは富山で育てられたお米を農家さんから直接仕入れています。収穫したお米をすぐに使い切らず、少しずつ消費していくので、時間が経つにつれてだんだんと水分量が減り、食感がパサパサしてしまいます。以前は2リットルのペットボトルに詰め替えて冷蔵保存したり、備長炭を使ったこともあります。もっと良い方法がないかと探していたときに、OoBLEの広告が目に留まり、「これだ」と直感しました。

変化より、変わらないことが大切
現在は、精米したお米を10kg単位で仕入れ、そのままOoBLEに入れて保存しています。香り、艶、ふっくらとした炊き上がり──精米したての状態がしっかり保たれ、水分もきちんとキープされるようになりました。以前は季節や湿度によって毎回、水加減や炊き時間を細かく調整する必要がありましたが、OoBLEを使うようになってからは、そういった微調整の手間が大きく減りました。保存状態が安定することで炊飯時の作業も楽になり、日々の負担が軽くなったと実感しています。

食のプロとして薦めた、信頼できる保存容器
農家さんが手塩にかけて育ててくださったお米を、できる限り新鮮な状態で、敬意を込めて使いたいと考えています。「OoBLEなら、生産者さんへの感謝の気持ちごと真空できる」そう感じたので、教室の生徒さんにも紹介したいと思いました。私はプロの料理人として、使ってみて本当に「良い」と思ったものしか人におすすめしません。だからこそ、このOoBLEは自信を持ってお薦めをしました。実際に導入された生徒さんからは、「ご飯の味が全然違う」「子どもがよく食べるようになった」といった声が届いています。

素材を活かす「引き算の美学」
日本料理で大切なのは、「余計なことをせず、素材本来の味を活かす」という考え方です。調味料や手数をできる限り減らし、旬の食材が持つ自然な美味しさを最大限に引き出す。それがいわゆる「引き算の美学」です。「旬」とは、食材が最も栄養価に優れ、風味豊かな時期を指します。たとえばお米の場合、新米の香りや艶、味を長く保つためには、その状態をいかに維持するかが鍵になります。OoBLEを使うことで、素材の持つ本来の鮮度や美味しさをしっかりと保つことができます。素材が良い状態だからこそ余計なことをせず、美味しさを引き出す料理が可能になるのです。

新しい技術を使い、伝統を守りたい
OoBLEの導入によって、お米の鮮度がしっかりと保たれるようになりました。近年の気候変動や食材不足といった現実に向き合う中で、これからの時代は、このような製品や技術の力を上手に取り入れていくことも必要不可欠だと感じています。今後も伝統と革新の融合を大切にしながら、一二三庵ではより良い食体験を提供し続けていきたいと思っています。

— profile
粟飯原 崇光(Takamitsu Aihara)
神戸出身。
大阪・東京の日本料理店で修行を積んだのち独立。
2001年、東京・千駄木にて完全予約制の日本料理店「一二三庵」を開店。ミシュランガイド東京において、二つ星4年を含む通算7年間、星を獲得。
現在は神楽坂に拠点を移し、日本料理の技と精神を伝える場「一二三庵」の店主として国内外の料理人や文化人、企業経営者らが集う場として、和食の真髄と日本文化の魅力を伝えている。
また、農林水産省制作の海外向けDVD『美味しいご飯の炊き方』に出演するなど日本の主食であるご飯の魅力を世界に発信している。